2021/12/02

楽しげな表紙の本

今日は訪問看護の日、老母はこのところおだやかに過ごしています。 
ありがたいことです。

その間に本が届きました。柳田聖山著『純禅の時代 祖堂集ものがたり』
昭和59年に花園大学にある禪文化研究所から刊行されていますね。

同所の機関誌『禪文化』に連載されたものでもあり、表紙カバーの絵も楽しげで、
ぱっと見平易な本のように見えもて、そこは碩学の著ゆえなかみは深くむつかしい。
九世紀唐代の原始の禅と禅者の風貌を伝える「祖堂集」は先生が世に広く紹介された文献で、その存在自体一般には戦後になって知られたものといいます(受け売りです)。
三年あまり花大に通い、この冊子も拝読していましたので、これはご縁ですね。


冒頭の一節は「仏骨の表」。仏骨を迎えて大盛り上がりの都で、廃仏のススメを皇帝に行って怒りを買い、その日のうちに南方に左遷された韓愈と、現地でめぐりあった禅者のお話しから始まりました。
小生かつて漢文塾にいって最初に「読ませていただいた」のがこの「仏骨の表」なので懐かしいですナ。
韓愈は威勢良く上表するんですが、流される途中で娘さんを亡くして、すぐに泣きを入れてしまうんですね。これはいろいろ勉強できそうです。
装釘・カットは京都の版画家山田喜代春さん。





















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