まとわりつく湿気と高温のダブルパンチ。
京都へ出るのは気合いが必要です。
明らかに観光客の減った嵯峨野線ですが、
ドアのあくたびに湿気が猛威をふるう。
授業のあと姉を見舞いに電車を乗り継ぐ。
少し回復の様子、聞き役に徹して、一安心。
大学に小さいながら本屋兼文具の店(丸善)が入っていて
時々利用します。ひまそうなんで、いつも何か買うことにしています。
今日は西村恵信『夢中問答入門』(角川ソフィア文庫)。
夢窓疎石と足利直義の問答を記録したものですね。
岩波文庫で出ていて読みましたが、それを解説しています。
直義は尊氏の弟で学生時代その二頭政治のことを学んだ記憶がありますが
結局は対立して尊氏に毒殺されてしまう。なかなか激しい人生です。
ところがというか、それゆえにというか、禅仏教に対して深く求めるところがあって
さまざまな質問をしてそれに疎石が答えるという内容です。
それにしても時の絶対的権力・権威者が何人来ようとさばいてゆくその器量がすごい。
平行して道元禅師の『正法眼蔵』も引き続き読んでいるのですが
全体に臨済禅のほうがスッキリしているという感じはしますね。
権力者・指導者には向くでしょう。
道元禅師は天才的な人物ではあるけれど、ちょっと内向きなところがありますな。
毎日読んでいるとその文体に一寸づつですがなれてきます。
*夢中問答集

*次回の入京時には咲いていそうです