2022/11/26

十訓抄。なんとか通読。
さまざまな人間模様が描かれていてとても面白い。
ところどころゴシップ記事のようなものもあり、飽きない。
編者の工夫だろうか。
和漢のエピソードがうまく配置されているのも、漢文自習者には刺激になる。
彼の国の書物は多くが国の指導者、超エリートのために書かれたものであり
政治性がつよく無学な私にはもいつも緊張を強いられるように思う
その点日本の書物は、もちろんそういうものもあるだろうが、
描かれる貴賤道俗の垣根も低く肩がこらない。気がする。
また、教訓臭や宗教性はもちろんあるけれど、そういうものかあるからこそ、
いっそう「真実」味が増して味わいが深くなる。
そういうことが真実味わえるのは、凡人にはある程度歳を重ねないとむつかしいなぁ。
さて、次はどんな物語を読もうかな。

戦中の岩波文庫の手触りがまたなんとも……。




0 件のコメント:

コメントを投稿