2022/11/23

夕刻から雷鳴しきり、やがて大粒の冷たい雨が降り出した。
季節の変わり目ということらしい。
水曜日のこの時間ふだんなら授業で絞られているのだが
今日は祝日。内容が濃くて一週間の猶予はありがたい。
なんとか下書きができたので、今日は机のまわりに散らばっている本を読むことに。
月曜日に買った『十訓抄』を半分まで読んでみた。年少の者への訓誡の書などという
看板はともかく読み物として愛されたことが、現代の私にも想像できる。
この本校訂のみで訳注はないので、ほんとうに久しぶりに古語辞典を引っぱりだした。

奥付をみると昭和17年の初版の印刷が13,000部というから驚かされる。
今こんなスタイルで文庫本を出しても売れないだろうが
昔の古典の本は、善良なテキストを提供することが目的で、そこから先は自分で
勉強して読みなさいということだから、まぁ仕方が無い。
それでも漢文ではなく「日本語」なのはやっぱりありがたい。
もちろん漢文も訓読していればそれは日本語として読んでいるわけで、
まったく頼りないが、そうやって和漢を往き来できるのは、考えてみると不思議なことだ。





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