勘違いだったようです。湖畔からの帰途すさまじい落雷に遭遇し
クルマのなかでしたが肝を冷やしました。
田舎の道路沿いもコロナをはさんで店もずいぶん様変わりしました。
こんな店は続かんやろと思っていても結構しぶとく生き残っているのもあれば
食パン屋のように流行ではじまってあっという間に閉店になるものも多い。
土地や店舗を借りてまでして、もうかるような商売はよほどのことと思いますが
勧める人があれば、真に受ける人もいるらしく、それで世の中はまわっているようです。
漢文予習で参照したのは東洋文庫版の『中国社会風俗史』(尚秉和 作・秋田成明編訳)。
莊子の逸文に鬼が家に入らないように門口に桃の枝を挿し、その下に灰を撒いておくというのがあり、桃が呪力のある植物ということで、それは民間にも広く普及していたようです。類例が集めてあり楽しめました。
ところでこの本タイトルからすると古代から近代に至る風俗の通史かと思いますが、実際は経書をはじめとした中国古代中世の文献に拠って礼制や風俗の推移をまとめたもの(原作は1938年刊・原題は『歴代社会風俗事物考』)。出典が確かなものに限定して、信頼性を担保したのでしょう。
編訳の秋田の解説には「……風俗の変遷やその淵源をさぐることを、学者はいさぎよしとしないのが常であって……」とあります。読書人階層にとっては、風俗や民俗なんて文献としてとりまとめるような価値はないと考えられていたんですな、激しい社会の分断が何千年も続いた国ですからね……。そんななかで初期の「文献による風俗研究」としては労作なんだそうです。今日に伝わった民俗から調べるまでもなく、書物のなかに一杯出て来るわけで、いや、なかなか詳しい。おなかいっぱいになりそうです。
日本の風俗も彼の地に習ったものが多いのでその参考になりますし、典拠が示されているので、漢文を読む上で大いに参考になります。後書きを見ると戦時中に秋田によって全訳が出ています(東洋文庫は抄訳)、抄訳は本意ではなかったようですね。戦中版は高くなかったので早速ネットで注文しました。
*早朝ここらで撮り鉄と思いましたが、雨粒が落ちてきてあえなく撤収です
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